透析とは
低下した腎機能の代わりに
人工の腎臓で補います
腎臓の働きが悪くなってくると腎機能が低下し腎不全状態に陥ります。
腎機能の一部を人工腎臓で代替することを人工透析と言います。
透析を行うことで、体内の尿毒素の除去や電解質のバランス調整、水分量の調節を行うなど腎機能の替わりをします。
これらは、体内から血液を体外に出しダイアライザーと呼ばれる人工腎臓内に通します。そこで、血液と透析液が膜を介して物質の補充・除去を行い血液を浄化し、浄化された血液は体内に戻され、老廃物等を含んだ透析液は廃棄されます。
当院2階には透析ベッドが65床あります
透析治療を行う患者さんが、安全で安心な透析治療を受けていただけるよう心がけております。
当院の透析ベッドは65床ありますが、ベッドの空きに限りがありますので透析をご希望の患者さんは、事前にお電話でのご確認をお願いします(予約制)。患者さん一人ひとりにあった治療を行っていきますので、何でもお気軽にご相談ください。
透析用の設備について
キレイな水の維持・向上
透析液はダイアライザーを介して間接的に血液と接触します。
また、透析治療の種類によっては透析液を直接体内に入れることもあります。そのため、透析液の清浄化は透析の質を維持・向上させるためにも重要となってきます。伊勢の水は恵まれており、水処理をする前から綺麗です。
しかし、綺麗と言って処理をせず透析用水に使用することはできません。
私たちは、綺麗な伊勢の水をさらに処理して透析用水の基準をクリアした水を使い透析を行っています。
RO装置
通常の水を除濁し、RO装置へ清浄度の高い水を供給します。
RO装置に供給する水を事前に綺麗にすることでRO装置内のフィルタへの負担を減らします。
また、水中に含まれている不純物や重金属、細菌やウイルスを取り除き、綺麗な水を精製します。
透析液作成装置
RO装置で作られた綺麗な水を使って、A剤溶解装置とB剤溶解装置が透析液の原液を作成します。
作成された原液をこの装置が患者さんにあった濃度に調節し、ベッドサイドの透析用機器に透析液を供給します。
患者監視装置
透析液供給装置より供給された透析液を使って、患者さんに透析を行う装置になります。
透析食について
三食バランスよく摂る
体重が増えるのを嫌がって食事を抜くことはコントロール不良の原因となります。
主食、主菜、副菜を適量揃えることでバランスが取れます。
塩分は1日6gを目標とする
塩分は血圧、体重増加に影響を及ぼします。
8g摂れば約1㎏の水を溜め込みます。心臓、血管に負担をかけないためにも節塩メニューを心掛けるようにしましょう。
エネルギー不足に気を付ける
エネルギー不足は身体の構成成分である、タンパク質が有効に使えなくなり低栄養に繋がる危険があります。
リン、カリウムの過不足に気を付ける
リンやカリウムはほとんどの食品に含まれています。
多く含まれている食材や料理を知り、過不足なく適量をとるようにしましょう。
ご自身のDW(ドライウェイト)を知っていますか?
DW(ドライウェイト)は体内の余分な水分を取り除いたときの体重のことです。これが透析後の目標体重になります。体重増加は1日空きでドライウェイトの3%、2日空きで5%までにすることで体の負担は勿論のこと透析後の不均衡症候群や血圧低下、筋肉ケイレン、腹痛などが起こりにくくなります。
1日空きの日は DW(kg)×1.03 = 透析前体重 (kg)
2日空きの日は DW(kg)×1.05 = 透析前体重 (kg)
で計算します。
自宅でも計量して増やし過ぎないよう塩分、水分に気をつけてください。
特に糖尿病性腎症の方は血糖が高いと体に水分が溜まりやすくなり、体重増加が大きくなるため減塩のほか血糖コントロールも大事です。